ライアン・フォックス — NZ勢63年ぶりの全英オープン制覇
ライアン・フォックス(Ryan Fox、ニュージーランド出身、39歳)は、2026年全英オープン(ロイヤルバークデール)で通算-10を記録し、メジャー初優勝を飾りました。ニュージーランド勢としては1963年のボブ・チャールズ以来、実に63年ぶりの全英オープン制覇です。
初日85位からの逆転劇は今大会のハイライト。最終日に68をマークし、リンクスの強風をものともしないショット力でトップに立ちました。スリクソン(Srixon)/クリーブランド(Cleveland)契約のフォックスは、堅実なクラブセッティングと安定したボールストライキングが持ち味のプレーヤーです。
父グラント・フォックスはラグビーのオールブラックス代表として活躍した元選手。スポーツ一家に育ちながらゴルフの道を選び、39歳でのメジャー初制覇は遅咲きの大器として世界中から称賛を受けました。
全英オープン優勝時のセッティング(2026年7月)
ドライバー
Srixon ZXi RKT LS+(9°)
シャフト: Fujikura Ventus TR Black 7 TX
3番ウッド
Srixon ZXi RKT(15°)
シャフト: Fujikura Ventus TR Black+ 8 X
3番アイアン
Srixon ZXi5+(プロトタイプ)
シャフト: Fujikura Ventus HB Blue+ 10 X
4I〜5I
Srixon ZXi5
シャフト: True Temper DG Tour Issue X100
6I〜PW
Srixon ZXi7
シャフト: True Temper DG Tour Issue X100
ウェッジ
50°: Cleveland RTZ 50-10 Mid
56°: Cleveland RTZ 56-10 Mid
60°: Cleveland RTZ 60-06 Low
シャフト: True Temper DG Tour Issue
パター
Ping Anser 2D
グリップ: SuperStroke Zenergy 1.0P
ボール
Srixon Z-Star XV
注目すべきは、ウッド系にFujikura Ventus TRシリーズを採用しつつ、アイアン〜ウェッジはDynamic Gold Tour Issue X100で統一している点。「飛び」と「安定」を明確に使い分けるプロらしいシャフト構成です。3番アイアンだけVentus HB Blue+のカーボンを入れているのは、リンクスの低い弾道を要求されるショットでの操作性を重視した選択です。
※上記は2026年全英オープン時のGolfWRX・Golfmagic・住友ゴム公式等の情報に基づきます。
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全英オープン優勝の鍵 — リンクスを制したシャフトセッティング
ロイヤルバークデールはリンクスコース特有の強風と硬いフェアウェイが特徴。フォックスが初日85位から逆転優勝できた背景には、リンクスに最適化されたクラブセッティングがありました。
Ventus TR Black 7 TXの役割
- 重量70g台+TXフレックスで強風下でも球が暴れない
- 中元調子の低スピン特性がリンクスの風に強い弾道を生む
- TR(ツアーレーテッド)モデルは先端剛性が高く、インパクトでのブレを抑制
3Iプロトタイプの存在意義
- リンクスでは低い弾道で転がせるショットが不可欠
- ユーティリティではなく3番アイアン(ZXi5+プロトタイプ)を選択
- Ventus HB Blue+ 10X(100g台カーボン)で、スチール並みの安定感と操作性を確保
Cleveland RTZウェッジの精度
- 50°/56°はMidグラインド(汎用性重視)
- 60°だけLowグラインド(ローバウンス)で硬いライからの対応力
- リンクス特有の硬い地面からのアプローチにLowバウンスが威力を発揮
最終日の68は、このセッティングが風と硬いフェアウェイに完璧にフィットした結果です。
DG Tour Issue X100 — アイアンの心臓部
フォックスのアイアン〜ウェッジは全てTrue Temper Dynamic Gold Tour Issue X100で統一されています。
DG Tour Issue X100の特徴
- 重量: 約130g(重量級スチール)
- フレックス: X100(ツアープロ向け最硬)
- 特性: 低弾道・低スピン・高い再現性
- Tour Issue = 通常のDGより厳格な品質管理で選別されたシャフト
Srixon ZXi5 / ZXi7との組み合わせ
フォックスはアイアンをZXi5(4I-5I)とZXi7(6I-PW)のスプリットセットで構成。ZXi5は飛距離と寛容性、ZXi7はツアープロ好みの操作性と打感を提供します。DG Tour Issue X100との組み合わせで、風の中でもブレない弾道を実現しています。
アイアンからウェッジまでシャフトを揃えることで、番手間の振り感と距離感が一貫。これはアマチュアにも参考になる考え方で、「アイアンとウェッジのシャフトは統一する」のがプロの基本です。
フォックスのセッティングからアマチュアが学べること
39歳でのメジャー初制覇を支えたフォックスのクラブ選びには、アマチュアにも応用できるヒントが詰まっています。
1. ウッド系とアイアンでシャフトを使い分ける
ドライバー〜3Wはカーボン(Ventus TR Black)、アイアン〜ウェッジはスチール(DG Tour Issue)。それぞれの特性を活かす使い分けは、アマチュアも取り入れたいアプローチです。カーボンで飛距離、スチールで安定性を確保するのは王道の組み合わせです。
2. ウェッジのグラインド(ソール形状)を変える
50°/56°はMid、60°はLow。コースの芝質やライに合わせてグラインドを変えるのは上級者の技。硬い地面が多いコースではローバウンス、軟らかいコースではミッドバウンスが基本です。
3. 3番アイアンという選択肢
ユーティリティ全盛の時代に、あえて3番アイアンを入れるフォックス。風の中で弾道を抑えたいなら、UTより3Iの方が操作性が高くなります。カーボンシャフト(Ventus HB)を入れれば重量も抑えられるので、一度試してみる価値ありです。
4. 「遅咲き」を恐れない
39歳でのメジャー初優勝は、ゴルフには「遅すぎる」がないことの証明。クラブ選びも焦らず、自分に本当に合う組み合わせを見つけることが大切です。シャフト診断で自分に合うスペックを確認してみましょう。
