ジャクソン・コイヴン — 21歳、プロ3戦目の衝撃
ジャクソン・コイヴン(Jackson Koivun、2005年生まれ、アメリカ出身)は、2026年3Mオープンでプロ転向わずか3戦目にしてPGAツアー初優勝を飾った次世代のスーパースター。トーナメントレコードとなる通算-25をマークし、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーに3打差をつけた堂々たる勝利でした。
オーバーン大学時代にはSEC(サウスイースタン・カンファレンス)年間最優秀選手を3年連続で受賞。さらにハスキンス賞・ホーガン賞・ニクラス賞のカレッジゴルフ3大賞を2度すべて受賞した史上唯一の選手という圧倒的な実績を残しています。
Titleist契約プレイヤーとして、ドライバーからボールまで全てTitleistブランドで統一。大学時代から使い込んだ信頼の14本でPGAツアーを席巻し始めています。
2026年3Mオープン優勝時のセッティング
ドライバー
Titleist GT2(8°、D1ホーゼル)
シャフト: Fujikura Speeder 661 TR X(68g、トルク3.5°)
3番ウッド
Titleist GTS3プロトタイプ(15°、A1ホーゼル)
シャフト: Graphite Design Tour AD DI 8X
3番アイアン
Titleist T250
シャフト: Project X 120g 6.5
4番アイアン
Titleist T100
シャフト: Project X 120g 6.5
5I〜9I
Titleist 620 MBプロトタイプ
シャフト: Project X 120g 6.5
ウェッジ
Vokey SM11 46-10F / 50-08F / 54-08M / 60-04T
シャフト: 46°・50° → Project X 6.5 / 54° → Project X 6.0 / 60° → iO 6.0
パター
Scotty Cameron Phantom 9 Tour Prototype
ボール
Titleist Pro V1
注目はドライバーシャフトのFujikura Speeder 661 TR X。Speeder TRは走り系の特性でヘッドスピードを最大化するモデルで、21歳の若さが生む圧倒的なスイングスピードにマッチしています。フェアウェイウッドにはGraphite Design Tour AD DI 8Xを選択し、直進性と強弾道を確保。
アイアンは3本のモデルを使い分ける構成。3Iに寛容性の高いT250、4Iに中間的なT100、5I以降は操作性重視のマッスルバック620 MBプロトタイプという段階的なセットアップです。
※上記は2026年3Mオープン時のGolfWRX WITB等の情報に基づきます。
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Speeder 661 TR × Tour AD DI — ウッドシャフトの使い分け
コイヴンのシャフト選びで興味深いのは、ドライバーとフェアウェイウッドで異なるメーカー・異なる特性のシャフトを組み合わせている点です。
Fujikura Speeder 661 TR X(ドライバー)
- 重量: 68g / フレックス: X / トルク: 3.5°
- 先中調子の走り系シャフト。しなり戻りが速く、インパクトでヘッドが加速
- HS50m/s前後の高速スイングでも暴れない適度な剛性
- Speeder TRシリーズはPGAツアーで使用率が高い実績モデル
Graphite Design Tour AD DI 8X(3W)
- 重量: 80g台 / フレックス: X
- 先中調子ながらDIシリーズ特有の強い弾き感
- 低スピン・強弾道が特徴の名作シャフト
- 松山英樹が長年愛用したことでも知られる
なぜ2本で異なるシャフト?
ドライバーはSpeeder TRの走りでヘッドスピードを最大化し、3Wは80g台のTour AD DIで安定感を重視。ドライバーは「飛距離」、フェアウェイウッドは「精度」と、番手ごとに求める性能に合わせたシャフト選びです。
アマチュアでもドライバーとFWでシャフトのメーカーや特性を変えるのは全く問題ありません。むしろ番手ごとに最適なシャフトを選ぶ方が、コース上での結果は良くなるかもしれません。
3モデル混成アイアン+Vokey SM11 — Titleist契約の王道構成
コイヴンのアイアン〜ウェッジは全てTitleist/Vokey。契約メーカーで統一しつつ、番手ごとに求める性能を最適化しています。
アイアン3モデルの使い分け
- 3I: T250 — 中空構造で高い寛容性と飛距離。ロングアイアンの「保険」
- 4I: T100 — ツアーキャビティ。寛容性と操作性のバランス
- 5I〜9I: 620 MBプロトタイプ — 純マッスルバック。最高の操作性と打感
上の番手ほど「やさしく」、下の番手は「操作性重視」という段階的なセットアップは、プロの間でも主流になりつつあるトレンドです。
Vokey SM11ウェッジの構成
- 46-10F: 10°バウンスのFグラインド。フルショット主体のPW的用途
- 50-08F: 8°バウンスのFグラインド。アプローチ〜フルショット
- 54-08M: 8°バウンスのMグラインド。バンカー+多彩なアプローチ
- 60-04T: 4°バウンスのTグラインド。ロブショット+タイトライ
ウェッジシャフトは46°・50°がProject X 6.5(X相当)、54°がProject X 6.0(S相当)、60°がiO 6.0。ロフトが寝るほどフレックスを落として距離感と操作性を確保する、プロの王道パターンです。
パターはScotty Cameron Phantom 9 Tour Prototype。マレット型の安定性と、Cameronならではのフェースミーリングによるソフトな打感を両立しています。
コイヴンのセッティングからアマチュアが学べること
21歳の新星のセッティングから、アマチュアが取り入れられるポイント:
1. アイアンは「上の番手だけやさしく」が正解
コイヴンはT250→T100→620MBと3段階で使い分け。アマチュアも5Iまでをユーティリティやポケットキャビティに、6I以降をメインのアイアンにする「コンボセット」は理にかなった選択です。
2. ウェッジのバウンスとグラインドを番手ごとに変える
46°と50°はFグラインド(フルショット向き)、54°はMグラインド(万能)、60°はTグラインド(ロブ+タイトライ)。ウェッジは「ロフト違いで同じモデル」ではなく、用途に合わせてバウンスとグラインドを選ぶことで実戦力が大きく変わります。
3. ドライバーとFWでシャフト特性を変えるのもアリ
ドライバーは走り系(Speeder TR)、FWは安定系(Tour AD DI)。1メーカーで揃える必要はなく、番手ごとに求める弾道に合ったシャフトを選びましょう。
4. 「若い」ことと「硬いシャフト」は別問題
コイヴンのSpeeder 661 TR Xは68gのXフレックス。体力がある若手でも、超重量・超硬のシャフトが正解とは限りません。自分のヘッドスピードとスイングテンポに合った重量帯を選ぶことが飛距離への近道です。
